“てんちょ先生”のひとりごと

現職教員が伝える、現場のあれこれ!

🧑👩親になる“覚悟”

前回は、食にまつわる“事故”についてお話ししました。

今回は、親の身勝手から起きた“事件”。


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最近、子どもを家や車の中に長期間置き去りにして死亡させるケースが多く報道されます。

「九州にいる男性に会いに、家に1週間以上放置した。リビングの扉はソファでふさいだ」

「子ども2人を車に置いていき、パンと水だけ置いて、母親は居酒屋を数件ハシゴし、最後は男性宅に昼間で居続けた。車の様子を見に戻った形跡はなし。母親は“持病で2時間ほどトイレに行っていた”と供述」

 

どちらも、親のわがまま・欲で起こった事件です。子どもを置いてまで済ませたい用件とは存在するのでしょうか?ましてや、ソファで塞がれたリビングや、エアコンの切れた(母親は「勝手に切れていた」と供述)車内に半日以上も放置するなど、過失では済まされません!

どちらの親も揃って言ったのが「死ぬとは思わなかった」という言葉。信じがたいものがあります。パンと水だけ与えておけば死なないとでも思ったのか。幼い子どもならトイレにも行きたくなったことでしょう(大人だって行きたくなります)。深夜の車内はどれだけ暗く寂しかったことでしょう。

 

この親たちにとって、子どもは“自分の欲を満たすためには邪魔な存在”でしかなかったのでしょう。

「飲みに行きたい」「遊びたい」

「男に会いたい」「自由な時間がほしい」

こんな欲のために子どもを見殺しにするような人は、はっきり言って“親としての自覚”が足りないのです。


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子どもが産まれて親になったら(妊娠中から親になる人も多くいますが)、大人としての欲は捨てる覚悟が必要になります。仕事・家事・育児に追われ、自分の時間などまったく取れない人が大半でしょう。それでも子どものためにできるだけの時間を費やそうとするのが本当の親ではないでしょうか?

 

それを、自分の時間欲しさに子どもを荷物のように置き去りにする。

この親たちは、どんな想いでおなかの中の赤ちゃんを育て、産み、育ててきたのでしょうか?

妊娠・出産には人それぞれ事情があるとは思いますが、事件を起こすような親たちは、まだ親になる覚悟ができる前に身籠ってしまったとしか思えません。

できちゃった婚」等を否定するつもりではありませんが、子どもが産まれる前から「お父さんとお母さんのところに早くおいで。まってるよ。」という気持ちでいられた夫婦なら、産まれてきてくれた子どもを“荷物扱い”するはずがありません。


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さて、今回この話題を書き始めたのは、学校現場でも保護者に対して同じような思いをもつことが少なからずあるからです。

正直、「この親、仕事ばかりに頭がいっていて、親になりきれてないんじゃないか?」「自分は働くだけ働いて、“子育ては学校でやるもの”と思っているんじゃないか?」と思うことがしばしばです。

そのような親の子に限って、持ち物や宿題忘れが多く、学習の理解も難しく、また親がよくクレームをつけてくる、という傾向があると感じるのは、私の偏見ではないと思います。


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親になってからは働くな・遊ぶなとは申しません。ただ、その優先順位と割合の問題ではないでしょうか。

共働きも増えていることで、朝早く仕事に出て夜遅くに帰ってくる親も増えています。そんな家庭(の子)の対応が大変であることも事実です。せめて家に帰ってからは“親”に戻って子どもと接してほしいと思います。


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はじめに挙げた事件がなくなるだけでなく、学校現場で苦しんでいる先生たちの一助になると信じています。

 

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